ボディワークで言う「身体システム」とは?そしてそれを知る意味は。
ボディワークの世界では、「身体システム」という言葉を使うことがあります。
しかし、身体システムという名前を使うわりに、その定義や考えについてはボディワーカーやセラピスト、施術家によってバラバラです。
例えば
免疫系・内分泌系・神経系のバランスだったり、
動物的な器官(運動器官)と植物的な器官(内蔵器官)だったり、
またはボディ・マインド・スピリットという捉え方だったり、
あるいは、気血水という捉え方だったり。
そして、クラニオバイオなどのバイオダイナミクス系、自己治癒力や自己調整力をボディワークにおいては、「身体が持つ意識?意思?と、それによって生まれる働き」を身体システムと呼ぶのかなと私は思っています。
(今度、クラニオバイオの勉強会で先生に質問してみよう…)
私が自分の手で触れて、感じてきた身体システムは、
・警戒モードで緊張している身体システムもあれば、触れるとすぐ広がるオープンな身体システムがある。
・フィジカルなレイヤーがよく反応するが意識の奥底には届きづらい身体システムと、意識の深くまで反応する身体システムがある。
・シンプルな文脈の身体システムもあれば、複雑な文脈をもつ身体システムもある。
・放置されることを好む身体システムもあれば、寄り添いを好む身体システムもある(ときと場合による)。
ひとつだけ身体システムについて言えることは、
「犬の毛色の数と同じくらい、人間の身体システムの個性がある」。
私が、ストレングスファインダーで「個別化」の強みを持っているかもしれませんが、
セッションをしていくと、あからさまなほど、身体の個性やクセがあることに気づかされます。
もちろんセッションの傾向は、毎回毎回、その人によって違うのですが、やはり反応のクセ、変化のクセみたいなものがあるように感じます。
セッションによって起こる反応は、施術者・セラピストとしての私のクセに、クライアントの身体システムが反応した結果でもあり、セッションで起こることは、私のクセも反映されています。
クラニオバイオのセッションは、クライアントの(無意識の)身体システムと、私の(意識と無意識を含めた)身体システムのジャズセッション…という気がします。。
先週末、今週末と、何人かの方にクラニオバイオをさせていただきましたが、クライアントとセラピストの自分との「信頼関係」のみならず、「身体システム」の研究、探究も、実践を通して深めていきたいという思いがわきあがり。
また、自分の身体システムを、自分自身がある程度認識、把握、客観的に見られていることも大事だと。
自分の身体システムがどんなときにどんな反応をするかを知っていくと、危ない場所には近づかなかったり、余計なことをせずに済む気がします。
例えば、「一度話しはじめると、喋るのが止まらない」という方がいました。
その方は、相手がびっくりしていてもそれに気づかず喋り続けてしまい、それにより相手を引かせてしまうことが多々あったと悲しそうな顔でお話しされていましたが、「自分は喋り始めると自分の世界に入ってしまい、周りのことに気づきづらくなる」という自分の身体システムのクセを把握していけるようになることで、悲しく感じる出来事は減っていくかもしれません。
クラニオバイオのセッションを受けると、セラピストからのフィードバックを受けることもできるので、自分の知らない自分の身体システムを知るヒントになりますので、ぜひご活用ください。
今日のクラニオバイオのセッションでは、「頭まで気が通った」という感想をいただきましたが、セッションをすることで、「頭まで気が通った状態(よい状態)」と「頭まで気がとおらない(よくない状態)」の違いがわかり、自分のコンディションを把握しやすくなると思います。
(おわり)